伝説的な面白さな4から3年。
ひとまず一巡してエンディング見終わりました。
しかしなんですね。
このシリーズで空戦してればしてるほど、戦争の虚しさ感じますね。
他のゲームではストーリーはただ空戦シミュレータしたいだけの付録の物語。
しかしこのエースコンバットシリーズに関して言えば、特に今回は戦争というものの虚しさや悲しさ、そしてふつふつと沸き上がる怒り。
そういうメッセージ性が極めて高い話になっています。
※以降ネタバレ
大昔北の谷の国ベルカの人達が谷を出て世界に向けて侵攻する。
しかしその侵攻も長くは続かず、世界の国は自国を取り戻す。
ベルカの国は工業を中心に国力を増強させ、再び世界に最後の戦いを挑む。
しかし、それでも世界の国は再び取り戻す。
ベルカは自国にまで迫った世界の国の軍隊を、これ以上谷へ入れないために、自国内で7つ核を炸裂させる。
消えるベルカの7つの町。放射能でベルカ人は自国の北の果てから進出する事はできなくなった。
それから15年。
世界の二つの大国ユークトバニアとオーシア。先の大戦の連合国。
ユークトバニアは突然オーシアに宣戦布告する。
錯綜する謎。オーシアも内部で不穏な動向が。
オーシアが優勢になるとユークが優勢になるような内部で潰し合いが。
そして再び混迷を深めていく。
主人公もスパイの嫌疑をかけられる。
真相はオーシア、ユークの内部に浸透しているベルカ出身の灰色の男達という集団が大国同士を戦わせて疲弊させる事を目的としていた。
両国の大統領は行方不明。好戦派の政府高官、軍人が復帰している。
主人公の部隊は国を脱出して北西の分遣艦隊に集結する。
1隻の空母に3隻の護衛艦。たった4隻が大国二国を混迷に陥れる連中の陰謀を白日の下に晒す最後の部隊。
白日の下にするまでは大国二国すら敵となる。
だが両国にも協力者はいる。ユーク、オーシアの協力者と共に大統領を救出し、さらに陰謀の証拠を全世界に。
戦争に懐疑的な国民も兵士も政府や上官の命令の前に吹き消される。
勇気ある行動者は情け容赦なく叩きつぶされる。
誰もが望まぬ戦争に誘う連中の前に、小さな火は消えるのか?
つくづく、戦争はダメですよ原則論を感情に植え込める内容でした。
素直に楽しめます。
ここ数年、世界の大局や情勢、大国の思惑、戦争が善悪の判断で遂行されるのとは違うのだ、という政治や軍事の理論を見て、聞いて考えて分析してきただけに、こういう素材はホントにいいなと思います。
空戦ゲームなのに平和の不安定さや大事さをドッサリ考えさせてくれます。
悲惨な映像やグロい画像を見せる事によって戦争の悲惨さを訴えるような安易な方法でありません。
(もちろんそういう安易な方法の資料だって見る必要はありますが)
戦って、兵士となるからこそ見える作戦への疑問、煮え切らない上層部、政府の思惑、通常許されない行為が戦争では行われる狂気。
それでこその終わった時の感想。
ああ、平和になって良かった。ひとまずこの戦いは平和になった。
ささいな事で気付かない事だが、ホント大事だね青い空は。
最初は「おい、ブービー!」「どん尻!」「おい!さっさとしろよ!」と言われていた自分が、後半になるにつれて、
「サンド島の三機(自分の部隊)だ!これで勝ちだ!」「ラーズグリーズ(後半の名前)が来た!もう少し踏ん張ればなんとかなる!」
と頼りにされる存在になっていけるのも、これまたこのゲームの醍醐味でしょう。
映画でもあり小説でもあるような、そんなゲームですね。
実写にしたら結構人気でるんじゃないかなあ。このストーリー。
ゲーム自体はジャンルとして固定な人を選んでしまってるかもしれませんが、なるべくたくさんの人に視聴?してもらいたいゲームです。
今、世界の戦争の空気を遠くに感じてる日本、イラク戦争やアフガンじゃあんなに身近に感じた戦争の空気。
今だからこそ踏ん張って目を向けてる必要、あるんじゃなかろうか、と思う今日この頃。。