internet watch でも上げられましたが、
SBI、フジテレビ・ニッポン放送共同出資によるファンドについて会見
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/
2005/03/24/6980.html
さすがわ元野村、M&Aの日本の現人神の北尾様(;´Д`)。まぁ裏でがんばってたお絵かきした人(数名)がいたからなんだけど。
まぁ仕掛けた人が相当苦労したようで、
ソフトバンクが株式を36%保有しているSBI。そのSBIが100%株式を保有してるSBIベンチャーズが
投資ファンドを設立(SBIビービー・メディア投資事業有限責任組合なんて意味不明の名前。まぁなんか意図が見え隠れするけど)
そこのニッポン放送が所有してるフジの株式をごっそり貸し出しちゃおうというわけです。
このファンドそのものはフジが160億、ニッポン放送が20億、SBIベンチャーズが20億と名前はともかくフジがほぼ出資。
http://www.sbinvestment.co.jp/news/html/050318_a.html
Σ( ̄□ ̄ll
SBIの第三者割当の引受先は大和SMBCですかー。鹿内の件といいフジの件といいついて回りますね。。
まぁこういった点で要するにソフトバンクがフジを支配する事はできない救世主なんだよ、という体裁は整ってるわけですが、
貸し出された期限の5年間の間にソフトバンクがフジの株式を買い集めていたらどうなるんだっていうのもなくはない。
で、結局何がどうなのよ?というと
新株予約券について裁判で否定されたフジ、ニッポン放送(以下LF)。これについては中身でいろいろライブドアに制限を設けていますが、まぁライブドアの望む感じでしょうね。
で、LFはライブドアの傘下に。
戦場は移ります。ライブドアとフジとの対決となりました。
その対抗策としてポイズン・ピルの効果を狙って500億の新株発行登録を決めました。でもこれについては裁判を起こされると負ける可能性もあります。
じゃあ、決定打となるもう一手を打つのが常道。
そこで「LFが所有しているフジの株式をSBIへの貸し出し」というわけです。
こいつは株主総会も不要。取締役会決議で実行できますし、もうしちゃったわけですからライブドアが仮処分起訴に出ることはできません。
企業価値が落ちて株主利益が毀損された、と訴える株主代表訴訟だって、株を貸しただけなために毀損したかどうか立証も難しく、たぶん裁判もライブドアは勝てない。
こんなカラクリです。
フジ株も手元にない以上、それを元でにLBOも仕掛けられない。
さらにLFにライブドアが役員として乗り込んできたとしてもフジ関連からの取引を一切停止されたらLFは完全に赤字会社に。
まぁポニーキャニオンの株をどう使うかがライブドアの使える持ち札の一つにはなるでしょうけど。
つまりLFが赤字になっちまう、という条件をいわば人質にしてLFの役員を守った事になるわけで。
てなわけで、上場廃止にいずれLFはなると思います。
そうなると株式としてはかなり意味のない物になるためにライブドアはその前にでも誰かに取得した株を引き受けてもらうか、市場で二束三文で売り払って大損こかなくてはならないという事になるわけで。
まーそれにしてもポンポンとしゃべるからそういう事になる。どっちも。それは当たりです。SBIのCEOの言うとおり。この人のぁゃιぃもんですが。
それにしてもホリエモンというのはメディアの老体の皆々様に恐るべき脅威と取れたわけなんでしょうね。
金融に関しても経済的な合理化にしてもホリエモンの手腕は確かに天才肌と見て間違いないんでしょうけど、それは自分が安定化している連中には上から下まで脅威に感じて脊髄反射して、またそれぞれが放つコメントというと幼児体型全開なわけで、そういう点でメディアは一度やり直したほうがいいのかなあと思ったりもしまいした。
ただ、ホリエモンにはコミュニケーション能力が不足(単純なコミュニケーションという意味じゃないですよ。経済、経営的な、という意味です。)しているからこういう事態になった、とも言えますが。
合理的で間違ってはいないけど、なんかイヤ。礼儀がない。
こういうのが反ホリエモンには共通するところではないでしょうか。
それが端的でそれが全てであるのではないかとも思えます。
しっかしIT企業ってすごいなーとか思う人が多いかもしれませんけど、こういう企業は一種IT企業じゃあないですね。
ITを生業としたファイナンシャルというか。そういう点で言うと、IT企業はITで起業してもファイナンスで成功しなくては大きくなれないよ、と言われてるような気がするのもありますね。
なので世間一般レベルで見ると、この手の状況に詳しいのは市場関係者やファイナンスな人達であって決してIT関連者は素人に近い認識しかないので、
「ライブドアどうなんのよ?」「あれってどっちが勝つの?同じ業界だから何か分かる?」とか酷な質問をしまくらないでください、わかんないです。。_| ̄|○
それにしてもまあ、なんというかライブドアという前門の狼をなんとかするために後門の虎の懐に飛び込んだというのには変わりなく、
もし北尾CEOのこのフジテレビ寄りのポーズが演技であって、孫ハゲの方針に逆らえずという形で、
今の状況をひっくり返して、つまり反故扱いにしてフジサンケイグループを分離分散させてソフトバンクに吸収してしまったりする事は充分考えられるわけで。
その意味でも「孫は知らない」と発言してるのは気になるところです。
あと、もう少しニッポン放送にも思いを馳せてみると、
いわゆるフジはニッポン放送にグッバイしたわけで。
その点で言えばライブドアが社員やリスナーに愛情がないと決めつけてしまってる、ニッポン放送の社員や出演者はどう思ってるのやら。
ライブドアが来たら降りるという芸能人も出てき始めてますが、それがホントにリスナー第一なのやらさっぱりわからんちん。
現場への介入があってからこそ降板なりを考えるべきで、何言っとるんだ?という感がしてなりません。
第一、現在の経営者にリスナーに愛情があるのかどうかも不鮮明なわけで現在の展開を見ている以上、やれ焦土だとかなんだとか結局株主も無視、リスナーも無視なわけで論理破綻してる気ガス、わけです。
当事者になるとこんなに言ってる事が幼児化するもんなんでしょうかね。
なんかわかりませんが。